成島出監督に捧ぐ

写真を見て思い出している。。
矢島弘一 2026.08.28
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これは写真は2年前の東京マハロ公演

「スープラに乗って」

の上演後、成島監督と福田ユミで飲んだ時の写真である。

会心のお褒めの言葉をいただいた後だからみんな幸せな顔をしている。

成島出監督が逝った。

私にとって、この世界で踏ん張るキッカケを作ってくれた恩人だ。

シャイで、優しくて、厳しくて、お酒を愛する人だった。

監督との出会いは10年前。

元々、劇団員である福田ユミが監督と交流があり

その繋がりで赤坂レッドシアターで上演した舞台

「女は過去で出来ている」

を見に来てくれたことがキッカケだ。

福田から「成島監督が来てくれます」

と聞いた時は心から憂鬱だった。

「どうせ良い感想なんてもらえない」

そりゃそうだ。

成島出は日本を代表する監督である。

そんな監督が名もない劇団と脚本に良い感想を持つはずがない。

監督は予定通り来場した。

終演後、私はいつも通りロビーでお客様を見送った。

客の波に紛れて監督がやってきた。

私は自己紹介とお礼を伝えた。

監督は特に感想を言う事なく、目を合わせることもなく

「成島です。今日はありがとうございました」と言った。

それだけだった。

それから10分くらい経った頃だろうか。

全てのお客様を出し、再びロビーへ行くと

なんとまだ成島監督がいるではないか。

矢島「監督、どうされました?何かありましたか?」

成島「この後、飲みに行ったりはしないんですか?」

矢島「え?」

成島「とても面白かったから、みんなと飲みたくて」

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